昔からどこにでもある低価格スリーブ
当時学生だった私がMTGを始めて間もない頃は資金と没頭感が少なく、100円程度のレアさえ購入することは大きな買い物でした。そうなるとスリーブという『カードじゃない要素に金をかける』という行為に大きな抵抗を感じたのですが、同じような考えを持った方も少なからず存在するのではないでしょうか。
のちにFNMなどの公式イベントに参加するようになったことで『資産をダメージから守るために』、また『マーキングと疑われないように』スリーブをつけることを強いられ、スリーブをしぶしぶつける事となりました。そこで目がついたのは必然的に当時『一番安いスリーブ』だったウルトラ・プロ社の『Deck protector Sleeves』だったのです。
丸いアレが特徴のあのスリーブ
あれから数年経ちましたが、今でもなお売られている『Deck protector Sleeves』と『Pro Matte Deck Protector Sleeves』。昔は小さい謎の丸い銀色のステッカーのような物が貼ってありましたが、現在はスリーブに一体化された半透明の小さなでっぱりがついています。なお通常版とマット版を比較してみると表面の質感以外はほぼ同じスリーブだと感じました。
光の反射が気になる方はマット版の『Pro Matte Deck Protector Sleeves』のほうをお勧めしますが、マット版のほうはノングレアのためかfoilカードが輝きにくくなるという仕様があり、ここら辺は好みで選ぶといいと思います。
低価格からの品質はいかに
300円程度で様々な色のセレクションがある『Deck protector Sleeves』ですが、50枚入りのためMTGではリミテッド以外のフォーマットを遊ぶ場合は2セットの購入が必要となります。
100枚600円程で得られるスリーブの品質は、正直高くありません。スリーブは薄く、指を入れ軽く引っ張った程度でパツンと音を鳴らし、右上から裂けます。試合中のシャッフルに裂けさせないようにはゲーム後注意深く角を観察し、裂けかけているスリーブを発見したら直ちに新しいものと交換しましょう。
スリーブの気密性も決して良いとは言えず少々ゆるみが目立ちます。スリーブは使えば中の空気が次第に抜けていくのが普通ですが、緩んでいるためいつまでたっても隙間が空いており、アコーディオンのように上から押せば空気が出ていき、離せば空気が流れ込みます。これでは湿気や汚れが入ってしまい、カードを守るという役割を果たせません。
また黄色等の薄い色だとカードが透けて見えてしまいます。普通のカードの裏面はもちろん、両面カード等を使用するデッキでは特にマークド扱いで問題になる可能性があるため明るい色の使用はおすすめはしません。
肝心のシャッフル感は
私がスリーブを選ぶときは『耐久性』はもちろんですが、シャッフルした時の『滑らかさ』も重視しています。なぜなら、つっかえるようなスリーブだと長い試合を重ねていくと段々と手が疲れてくるためです。またスリーブがくっつき『知らない間に2枚ドローしていた』というジャッジ案件を発生させないためにも耐久性以上に重要としている点です。
いろいろ悪い点が目立った『Deck protector Sleeves』ですが、シャッフル感はとても良いです。サラサラなスリーブバックで何度シャッフルしてもサッと入り苦にならず、スピーディなシャッフルを可能とします。もっとも、スムーズすぎて机に置いてあるデッキに指が当たった程度でデッキが滑るという欠点がありますので注意しましょう。
まとめ
第一にスリーブとはカードを傷や汚れから守るために使用します。その点を考えると耐久性が低いとはいえ最低限の仕事はしてくれます。ただし構築で高額なカードやfoilカードをゲーム中守るために使用するのは少々心もとなく、大事なカードをストレージに保護するためにも上記にあったゆるみがあるため湿気等から守れなさそうで少々難があります。使用所は強いて言えば、とっさにスリーブが必要となる上に40枚しか必要がない『ドラフト』等のリミテッドフォーマット。もしくは『とにかく安くスリーブしないよりはまし』と考えているプレイヤーにお勧めします。
コメント
コメント一覧 (2)
リミテやるときに使い捨てる分には悪くないですかね
もし良ければ普段使いしてるスリーブのレビューとかもしてくれるとありがたいです